テレワークの拡大により、法人のネットワーク環境に大きな課題が起きています。最も多く指摘されているのが、通信速度の低下や遅延でしょう。オフィス内での勤務やVPNを用いたテレワークに加えて、多彩なデバイスを用いて業務をするようになったためトラフィックが急増しており、従来のファイアウォールやUTMに課題な負荷がかかるため、結果的に通信速度が低下したり遅延する、悪い時には通信が途切れることもあります。このような複雑多岐にわたる環境に従来のwanでは対処しきれなくなっており、その解決策としてsd-wanが提唱されるようになりました。
勤務環境に合わせた柔軟なネットワークの構築・管理・変更を可能とするのが、sd-wanのメリットです。その特徴としてネットワーク機器上に構築した仮想領域を通して制御されており、特にソフトウェアやアプリケーションごとに分類してトラフィックを制御することで通信速度の改善に貢献します。また物理機器に基づく従来のネットワークと異なり、仮ネットワーク機器の仮想化して運営するため、必要に応じて変更できる柔軟性を備えています。そのためテレワークを始めとするオフィス街の勤務に対応する他、国内外に関係なくスムーズな通信を期待できます。
またファイアウォールを内蔵したsd-wanも登場した他、ゼロトラストに対応したcasbやデバイスを守るswg、拠点ごとにファイアウォールを設置することでセキュリティを強化できるため、既存システム同等以上の安全性を目指せます。