スマートフォンが普及したことでネットワークを利用する人が大幅に増大しました。一方でサイズの大きな動画を視聴するユーザーや、リアルタイムで相手と映像によるコミュニケーションを行うテレワークの利用者も増えています。このような状況から今後はトラフィックの増加がさらに進み、ネットワークのパフォーマンス低下も否めません。スピーディーなネットワーク環境を構築するためにも、sdwanと呼ばれる新たな技術の導入を検討するとよいでしょう。
sdwanとは、ソフトウェアによって構築された仮想的なネットワーク環境を実現するための技術です。従来は物理的な機器によって離れた予定を繋ぐことができていましたが、sdwanではソフトウェアによってVPNなどを組み合わせることで仮想ネットワークを構築できるのが特徴です。sdwanを導入すると、違ったタイプの回線を使い分けることが可能になります。セキュリティが求められる重要なサービスについては品質の高い専用線を使い、利用頻度がそれほど高くない場合には一般的なインターネット回線を使うといった具合です。
回線が渋滞してしまうような状況ではより空いている回線へトラフィックを分散させることもできますから、通信環境の最適化にも役立ちます。一方でこのように便利なsdwanですが課題もあります。仮想ネットワークの構築によって利便性が向上する一方で、自主的な管理が求められるからです。ファイアウォールと繋がっていない箇所も出てくるため、積極的に対応する必要があります。